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越境ECに活用可能な補助金の種類を紹介

2022年に外務省が公表した「海外進出日系企業拠点数調査(協力が得られた企業による)」によれば、海外における日本企業の総拠点数は77,551となっています。
地域別で見ると、アジア圏が53,431で約70%を占めているのがわかります。

資料:海外進出日系企業拠点数調査(データは2021年)
https://view.officeapps.live.com/op/view.aspx?src=https%3A%2F%2Fwww.mofa.go.jp%2Fmofaj%2Ffiles%2F100371935.xlsx&wdOrigin=BROWSELINK

少子高齢化が深刻な日本では、労働人口の減少により海外と比べ人件費が高い傾向にあります。
それに加えて、若い世代の消費需要低下も問題視されています。
高級ブランドには興味を示さず、リーズナブルで使いやすいものを好む傾向があり、国内マーケットが縮小しているのが現状です。
そうした背景から、新たな販路拡大の方法として、海外へ新たな市場を求めて進出するケースが増えています。

この記事では、今から海外市場をターゲットとした越境ECを展開する場合に利用可能な補助金制度について解説していきます。

越境ECのメリット

越境ECとは、自国から海外に向けてインターネットを活用し、商品を販売する電子商取引(EC)のことを指します。
インターネットを通じて行うビジネスであるため、海外で新規に実店舗を展開するよりも、大幅に手間と資金を抑えることができるのが大きなメリットです。
また、前述のとおりアジア圏での展開は、地理的に距離が近いこともあり、ビジネスをしやすい環境です。
とりわけ中国は、日本の約10倍の人口を有していることから、非常に魅力的な市場と言えます。
日本国内における中国人旅行客による、いわゆる「爆買い」は有名ですが、その理由は日本製品の品質の高さです。
伝統工芸品はもちろんのこと、食やアニメ、ファッション、ゲーム、アイドルなど日本独特の文化を高く評価する「クールジャパン」という現象は世界中で注目を浴びました。
日本国内の競合他社と競り合うよりも、海外で展開した方がビジネスを拡大できる可能性が広がるのもメリットの一つでしょう。

越境ECを立ち上げる際に利用できる主な補助金



さて、海外進出に関して優れたコンセプトを保有しているにもかかわらず、資金力不足により海外需要を取り込めていない中小企業に対し、その経費の一部を補助する主な制度を紹介します。

ものづくり補助金

ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)は、生産性向上に取り組む中小企業及び小規模事業者の支援を目的とする補助金となり、海外市場の開拓も内容に含まれています。
申請類型としては通常枠のほか、回復型賃上げ・雇用拡大枠、デジタル枠、グローバル市場開拓枠の5種類が用意されています。
特に海外事業の拡大等を目的としたグローバル市場開拓枠は、海外でのブランド確立に取り組む企業への支援枠となるため、越境ECの立ち上げに適しています。
グローバル市場開拓枠の補助上限額は3000万円(令和4年12月予算案)となり、海外市場開拓(JAPANブランド)類型では、ブランディング、プロモーション費用など、海外展開にかかわる幅広い経費が補助金の対象となっています。

IT導入補助金

経済産業省の外局である中小企業庁により、海外展開を目指す中小企業に向けた補助金制度です。
IT導入補助金には、通常枠であるA類型とB類型、特別枠となるC類型とD類型といった種類があり、ECサイト制作に関してはC類型とD類型が対象になります。
また、中小企業や個人事業者が対象となる制度ですので、資本金の額や従業員数の制限があるので確認が必要です。

事業再構築補助金

同じく中小企業庁が提供する補助金制度で、コロナ禍の影響による社会情勢の変化に適応するための業態転換、または事業再編など、思い切った事業再構築を目指す中小企業向けの補助金制度です。
IT導入補助金と同様、有する従業員数により補助金額も定められています。
対象となる経費もシステム構築費・技術導入費・クラウドサービス利用費など、ECサイト構築に向けた費用に適しています。

海外展開・事業再編資金

日本政策金融公庫により設けられた融資制度で、経済情勢の変化に適応するため海外への事業展開を前向きに取り組んでいる中小企業を支援することを目的としています。
日本国内に事業活動拠点(本社)があることや、経営革新の一環として海外市場での取引を進めることが要件として挙げられています。

日本企業における越境EC成功事例

それでは、越境ECを立ち上げて成功した日本企業の事例を見てみましょう。

株式会社今井だるま店NAYA (群馬県)

日本の伝統工芸品である“だるま”を販売している同店では、「だるま市」などのイベントの来客数が年々減少する中、販路拡大を目指し、まずは国内のECに参入しました。
その後、SNSやYouTubeなどを通じて、だるまに興味を持った海外の消費者からの問い合わせや注文が徐々に増えてきたため、2020年に越境ECを開始することになりました。
当初は、英語などができる従業員がいなかったことから、どのように多言語対応をするかという課題があり、商品の説明を翻訳するのに戸惑っていましたが、今では高精度翻訳アプリの「DeepL」を導入したことでその問題は解決しています。
現在の越境ECでは英語のほか、フランス語、ポルトガル語のページも立ち上げて直販を行っています。
品揃えは、国内外合わせて約3,000種類あり、ユーザーの多くはアメリカ・フランス・中国・台湾などに在住していて、来日経験があり日本の文化に高い興味を持った人たちが購入しています。

京越株式会社(京都府)

浴衣・帯・着物・草履など和装製品の製造、販売を行っている同社は、国内でのEC事業で順調な成長を続けてきたものの、国内での高齢化の進展や若年層の人口減少などの背景から、将来的に厳しい局面を迎えることを予測し、販路拡大を狙い越境ECに参入しました。
すでに浴衣などは海外でも認知されており、特に日本文化に高い興味を示す欧米でビジネスが成り立つと考え、米国を中心に取り組みを行っています。
そのため、越境ECとして参入しやすい、米国のAmazon.comのマーケットプレイスで開始することとなりました。
その後、イギリス・ドイツなどの市場にも進出しましたが、イギリスのEU離脱、またドイツは新型コロナウイルス感染症の影響で、製品を輸出できない状況になってしまっているといいます。
欧州各国は先々本格化していく構えであり、当面は米国での販売に注力しています。

まとめ

現在(2023年1月)日本では、新型コロナウイルス感染拡大の第8波に見舞われており、加えてロシアのウクライナへの軍事侵攻も依然として収束していません。
さらには、記録的な円安に伴い物価の高騰が止まらず、深刻な経済情勢が続いています。
国内での成長が考えられない今だからこそ、海外市場に乗り出すには最高のチャンスなのかもしれません。
この記事では、越境ECを立ち上げる際に活用できる主な補助金制度を説明しましたが、業態や扱う製品(サービス)の特徴によって、どの補助金を選択するのかは熟慮する必要があります。
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記事監修者:聂 宏静(Nie Hongjing)
YouzanJapan CEO補佐 マネージングディレクター

数年前、アジアのシリコンバレーと呼ばれる深センでは、日本企業が深セン企業を視察するブームが起こっていました。その時、私は同時通訳として、日本企業視察団の人たちと一緒に様々なスタートアップや起業事例に触れる機会に恵まれました。大手日系企業で働く中で、数々の企業の創新創業のパワーに感動して、深センに進出。現在は、深センを拠点に、中国パートナー企業の開拓・関係強化、調査やリサーチ、最新情報の発信を行っています。
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